サクラ咲ク
六、萩 [思案]
「…あいつはどうしている?」
土方が藤堂に問い掛けた。
「悠希ならあの後ぶっ倒れて今は部屋で寝かせてるよ。極度の緊張と疲労が原因だってさ。」
「そうか…」
沖田、永倉、原田、藤堂、土方は副長室で再び黙り込む。
「……あのさ。」
藤堂が小さく呟く。
「俺は…悠希ちゃんが悪い子には見えないよ…」
「…なんでですか?」
沖田の問いに藤堂は俯いて言葉を探した。
藤堂も、ただ直感でそう言っただけで、深い理由はなかったのだ。
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