サクラ咲ク
「いや、なんもないよ!ただ心配したからさ!」
「本当にすみませんでした…」
さっそく迷惑かけちゃった…と思って思わず俯く。
「あ、いや!別に怒ってる訳じゃないからね!!それより!お腹空かない!?」
「お腹…?そういえば空い……」
グ~キュルルル…
「……………ぷっ」
「し、仕方ないじゃないですか!!朝から何も食べてないんだから!!!!」
「いや…うん…分かってるけどさ…ぷっ……あははははっ!もう無理っ!面白すぎるっっ!!」
そう言って爆笑しはじめた藤堂さんをジトーっと睨む。
てゆうか、なんでこのタイミングで鳴るのよ…
自分のお腹を恨んだのは生まれて初めてだわ。
「あー苦し…あれ?悠希なんか怒ってる?」
「いーえー?怒ってませんけどぉ?藤堂さんが笑ったからって怒ってなんかいませんよぉ~?」
「すっげぇ気にしてんじゃん!!!悪かったって!!つい…なぁ?」
何が、なぁ? なのよ!!!!
もう一度思い切り睨むと、廊下がガヤガヤと騒がしくなった。
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