サクラ咲ク


「おい、相棒よ。何やら悠希の怒った声が聞こえるなぁ?」


「そうだな、相棒。多分、平助のやつ、ついに…」


「…やっちまったか……」


「所詮、平助も男だったってことさ、相棒よ…」






「…って!!!!ぱっつぁん!左之さん!俺、そんな疚しいことなんかしてねぇよ!!」




パーン!と乱暴に開かれた襖の向こうにはニヤニヤと笑う原田さんと永倉さんがいた。





「いやいや、平助。照れるなよ。いいか?よく言うだろ?“若さ故の過ち”ってな!」



キラン☆なんて効果音が付きそうな笑顔で原田さんが言った。




「だぁかぁらぁ!何もしてないってば!!なぁ、悠希!!」



泣きそうな顔で同意を求める藤堂から私は視線をそらす。





「友達だと…思ってたのに…!!!」


「やめてぇぇぇ!!!本当に誤解されるからぁぁぁ!!!」




騒ぐ藤堂さんに追い撃ちをかけるように、ぐすん、と泣きまねをしてやる。


さっき笑われた仕返しだー!!!!!





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