サクラ咲ク
やっぱり…
バレてたかぁ…
佐伯さんは気づいていなかったらしく隣で驚いていた。
「どうしたんですか?昨日までは巻いてませんでしたよね?」
「…昨日の夜、誤って刀の刃の部分を握ってしまって…だけど軽い怪我なのですぐ治ります!絶対に隊務にも支障は出しません!!」
言い切った私を沖田さんは呆れたように見つめた。
「自らの刀で怪我をするなんて間抜けすぎますよ。稽古の時点で少し鈍っていました。隊務にはすでに支障が出てます。」
「…はい。」
「貴方は武士なんですから、くだらない理由で刀を握れなくなんかならないで下さいよ?」
そう言って微笑んだ沖田さんを見て、心配してくれていたのかな?なんて思ってしまう。
「…すみませんでした。以後気をつけます。」
私の自意識過剰かな、なんて思うけど、やっぱり嬉しくなった。
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