紫陽花の恋、紙飛行機にのせて。
話し声で目が覚めた。


時計を見ると、午前1時。


声は、下からする。



恐る恐る部屋のドアを開けると、お父さんとお母さんの会話が聞こえた。



「だから、お金はどうするのよ!!」


「そんなの無理だ!いちいち払えるわけないだろ!」


「じゃあ病気は治らないじゃない!!」


「……はぁ……全く……」


「本当に…どうしたらいいのかしら…」



私の病気のことだ。




「取りあえず金は払えない…」


「そんな……でも…」


「入院は無理だろう…諦めろ」


「………」



私のせいで…




だけど、病院に行けなかったら――…





私は、どうなっちゃうの――…?
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