女戦士とサムライ恋史
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「え…?」
「静どの。俺はそなたに気はない。だから………」
「……」
「別に叶わぬ恋なんて……」
「嘘ですわ。あなたは女を抱く勇気もありませんのね。ちっぽけな恋ひとつに悩んで」
「………」
「もう手の届かぬ方などお忘れになりませ。わたくしは愛之助さんのためならなんだって………」
「いや。忘れることはできぬ」
静は驚いたように目を見開いた。
「まあ!愚かな方!………………されど…」
静は怪しく笑った。
「今宵一夜はわたくしのもの……………こちらへきてくださいませ…」
静は愛之助に手招きした。
「いかぬ。お静どの。失礼いたす」
静はつぶやいた。
「…………意気地なし」