星がくれた奇跡
知らなかった
あれから翔は本当に星の事を教えてくれた。
「優、とけい座って知ってるか?」
とけい座?あたしは聞いたことがなかった。
てか・・初めて聞くな・・。
「何それ!」
初めてだから興味津々なあたしを見て翔は微笑んだ。
「あんな?」
「うん!」
「とけい座はフランスの天文学者ラカイユが新設した星座でさ」
「うん!」
「「振子時計座」って言われてたんだけどとけい座になったんだって」
「へぇ~時計っぽいの?」
「全然」
翔は「ここまで」って言って「続きはまた明日」って・・・。
これがあたしの毎日の楽しみになった。
「優~これからどっか行こうよー」
「いいよ」
「じゃあ輝もさそってくるね」
「うん」
あたしが翔と仲良くなったように美樹も輝とすごい仲良くなってる。
でも・・・
「二人・・イチャイチャしすぎ」
付き合ってるかのように仲がいい。
「えーいいじゃん」
「みんな勘違いするよ?」
「何が?」
「何が?」って!
決まってるじゃん!!
「付き合ってるみたいだよ!?」
だって、腕くんじゃってさ!
カップルかよ!?
友達はそんなことしません―・・・
え!
まって!あたしの勘があってれば・・・!
「付き合ってるの!?」
「うん」
すっごく幸せそうな顔で言うからこっちまでつられて笑顔になった。
友達が幸せそうでなんか嬉しい。
「じゃあ行こっか!」
「うん」
二人の後ろをあたしと翔が歩く。
翔と輝といると本当注目される。
「翔ってなんで目立ってんの?」
「んーなんでだろ?」
あたしたちの話を聞いてたらしい美樹が・・・
「翔達って喧嘩強いしけっこう顔広いよね」
そう言って輝にもっとくっついて「ね?」って言ってた。
輝は「まぁー喧嘩好きだからな」って・・・
「翔って喧嘩強いの!?」
「さぁ」
「さぁって」
「優~翔なんかこの市で一番強いよ!?」
マジかよ!
だから先生も遠慮がちに廊下を歩いてたのか!?
「で、でもさ」
「うん」
「そんな感じに見えないよね」
って言ったら「失礼な」って笑ってた。

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