星がくれた奇跡
それから毎日あの女の子がくるようになった。
翔の制服を見たから、どこの高校かすぐわかる。
毎日来るのはいいけど・・・
いや、嫌だけど・・・すっごい嫌!
さっきから!!
「翔ー」
ベタベタしすぎ!!
付き合ってないならそんなベタベタしないでほしい。
「くっつくな」
「いいじゃんー」
すごいしつこくて。
翔がかわいそうだ。
だって、翔はあの子のこと嫌いだって言ってた。
嫌いな子にあんなしつこくされたら、あたしだって嫌だ。
ここは勇気を振り絞って!!
「あ、あのさ・・・そんなくっつかなくても」
「は?なんか文句あんの!!」
「え・・・っと」
「ないならしゃべんな」
あたしはキレた。
さっきから生意気。
「さっきからなんなの!?翔から離れろ!」
あたしが翔を引っ張った。
そしたら、
「何すんの!ちょっと!!」
あたしは翔を連れて逃げた。
誰もいない保健室に。
「翔・・大丈夫?」
「あぁ」
「よかった」
あたしはイスに座りこんだ。
「ありがとな・・・ん?」
突然翔がびっくりした顔するから。
「どうしたの?」
聞いたら、
「さっき入れられた」
そういったから翔の手元を見ると‐・・
自分のアドレスが書いてあった。
「いらねぇーし」
翔はくしゃくしゃに丸めてゴミ箱に入れた。
「にしても・・・マジ殴るかと思った」
「え!?」
「うざすぎて」
「だろうね」
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