星がくれた奇跡
あたしは早く起きて、準備した。
短めのワンピースにしてみた。
そして、髪はおだんごにしてみた。
なんだか、緊張してきた。
こんなにも早く翔とデートできるなんて思ってなかった。
10分くらい早めに待ち合わせ場所に行った。
そしたら‐・・・
「翔・・?」
すごい見たことのある、てか・・・翔本人!?
「優!?」
「なんでこんな早くにいんの?」
「なんとなく・・・てか、優もじゃん」
きっと翔も落ち着かなかったんだって思った。
気持ちは一緒なんだって。
「じゃ、行くか」
「うん」
少し早いけど行くことにした。
あたしが「どこ行くの?」って言ったら「どこ行きたい?」って言われたから
「動物園!」って言ったら「了解」って言ってくれた。
歩いてる時はそこまで会話はなかった。
でも‐・・・
歩いてる途中、あたしの手に何かが触れて・・・・
そっと、絡め合う。
翔の方を見たら、顔を真っ赤にしてほかのところを見てた。
なんだか、おもしろくて・・・
「翔ってかわいいね」って言ってみた。
翔は、「かわいくねぇーし」って、照れてた。
温かくておっきい翔の手を放したくないと思った。
翔は、繋いでる方と逆の手で頭をかいて。
「優」
翔はあたしを見て、
「ん?」
「服、合ってんな」
「そっちこそ」
なんだか、この感じなんだろう。
温かくて、くすぐったい。

けっこう歩いたら、大きい動物園があって。
「着いたな」
「うん!」
子供みたいにはしゃぐあたしを見て、翔は「迷子になんなよ」
って笑う。
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