星がくれた奇跡

お泊り

家に行ったらまだ誰もいなかった。
だから、いつ帰ってくるんだろう?って思ってソワソワしてた。
あたしがソワソワしてたのを気づいたらしい翔はDVDを借りてきてくれた。
一緒に隣で見た。
その映画は恋愛ものだった。
絶対に結ばれることのない二人が最後は付き合えてハッピーエンドな話。
「よかったねぇー」
ハッピーエンドになったことでなんか嬉しくなった。
翔に視線を向けたら、
「もう大丈夫だな」
って笑ってくれた。
そういう優しさが嬉しい。
あたしの事を気にかけてくれてる。
あたしがソワソワしてたのをすぐわかったから、それほどあたしを見てるんだって思った。
だって、その人を見てないと気づかない。
あたしだったら、気にならなかったら絶対見ないから。
あたしも翔だけを見る。
なんとなく・・・翔を見てたら抱きしめたくなった。
知らないうちにあたしの手は翔の頬にあたってた。
「どうした?」
急に頬を触ったから驚いてる。
「あ・・いやなんと‐・・・」
『ガチャッ』
その時、玄関のドアが開いた。
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