白猫
「……待ってるって……誰もいないじゃない」

女は部屋のなかを見回すが

誰もいない

「………ガセネタ?」

女がポツリと呟いた

そのとき

「ガセネタなんかじゃない…」

背後で声が聞こえたと同時に

夜の涼しい風が肌を撫でた

女が後ろを振り向くと
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