白猫
「……悲しい輪廻がまた始まる」

白猫は一瞬憂いを見せたが

すぐにいつもの表情に戻った

「いやっ……たすけっ」

最後の一人が白猫に向かって手を伸ばした

だが

「……廻れ、幾千万もの世界を恐怖とともに」

そう言うと

白猫はその場から消えた

「ぁ……」

最後の一人が

呑み込まれた
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