白猫
「………呀江」

「……久しぶり、紫奈お姉ちゃん」

「……入って」

紫奈は呀江を部屋に入れた

「っ……硅…さん」

呀江はベッドにいる硅を見て

悲しそうな顔をした

「………座って」

「……うん」

呀江は紫奈の隣に座った

「………」

紫奈は無言で硅を見つめている

「……お姉ちゃん…大丈夫?……目冷やしにいった方がいいんじゃ………」

「…平気」

呀江が心配するも

紫奈は硅の傍から動こうとしない

二人の間に沈黙が降りた

「………」

呀江は何か喋ろうとするも

話題が無い

呀江は俯いて自分の無力さを

心の中で嘆いていた
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