大好きなのに…。
プロローグ

「翔くんっ!」


「お!奈菜美♪また来たのか?偉いなあ」

「へへっ♪」


翔くんに会いたくて来たんだよ?


「ここは一応、図書館なんだから静かにしろよ?」

「了解!」


翔くんの言う事、ちゃんと聞くよ?


「ねえ知ってる?今井カケルの『街角探偵シリーズ』の第5刊が来月に発売されるんだよ☆」

「マジで?うわー楽しみだな、ソレ♪奈菜美、教えてくれてサンキュー」

「翔くんも今井カケルの小説好きでしょ?すぐ教えなきゃ!って思って♪」

「さっすが奈菜美!優しいな!」


翔くんにだけだよ?


「そういえば…―」


ねえ?翔くん。


あたし翔くんの事、
ずっとずっと好きだった。

絶対あたしの方が先に
出会っていたと思うのに…

なんでかな?


どうしてかな?


「今日は花菜子、家に居た?」


顔を赤らめながら、
聞かないで。やめて。


「仕事終わったら、行くから」


どうして翔くんは、


お姉ちゃんの彼氏なのかな
< 1 / 2 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop