Loveless≠Alone
私は、訳あって父とは、別々に暮らしてる。生まれてこのかたずっとだ。
でも、私が小学4年生くらいの時、女で一つで育ててくれていた母が亡くなった。元々、体が弱かったのだ。
それから、何故か輝流の実家に引き取られた。何でも、母は輝流の母の姉に当たるらしい。つまり、私と輝流と空灯は従姉妹ということだ。
釈然としないまま、安西家で暮らし始めたは良いが、私が安らげる場所は、空灯の傍だけ。
それは、一族皆が揃いも揃って、輝流を溺愛していたから。
私と、空灯はいつも、肩身の狭い思いをしていた。
「もう、私達四月には高校生だよ?」
「…それで?」
「いい加減疲れた」
「…逃げれるならとっくに逃げてる」
そうでしょ、そう言って顔を歪ます空灯に私は何も言えなかった。