─§温もりの虜§─
どうしょうあたしキスしちゃった…初めては大好きな人とって決めていたのに…


「はぁー挨拶みたいなものなのかな…キスって」


小さく溜め息を吐いて呟くと昴の胸に顔をうずめた


寂しいからって年頃の男女が一緒に眠るのもどうなのかなー?ましてや恋人同士でもないのに…


昴の鼓動を聞きながら考えていたがだんだん眠くなってきた


意外に厚い胸板に亮とは違う香り…またしてもあたしの身体と心が反応する


ふわふわしていい気持ち…


─癖になりそう─


あたしはもう1人じゃ眠れないかもしれない


いいのかなぁ?と思う頭とは反対に身体は温もりを求めていた


もぞもぞと動いて昴にピッタリと寄り添って目をつぶる


「あったかい…」


この心地よさを知ってしまったあたしはこれからどうしたらいいのだろう…

誰かに相談するべきなのかなぁ…と思いながら目を閉じた
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