先生は旦那様

『悪いがそれはできない。俺好きなやついるし。』


『それは水瀬さんですか?』


そうだとばらしたら亜依菜はどうなる。


教師と生徒の関係を貫き通すか。


しかし俺は自分の気持ちに正直になりたかった。


『そうだ。教師が生徒のこと好きになってはいけないとはわかってる。だけど俺は1人の男として彼女を愛してる。』


………?


いきなり井上先生がブラウスのボタンをはずし始めた。


『先生、あんな小娘よりあたしのほうがずっといいですよ。』


『止めなさい。俺はそんなことされても君のことは教育実習生としか見ていない。もっと自分を大切にしなさい。君ならきっといい人が見つかるよ。』


脱ぎかけたブラウスのボタンをはめようとしたとき彼女は俺に抱きつきその勢いでブラウスが床に落ちた。
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