先生の天使
かをりの母が帰ってからじっくりとノートを見た。

かをりは本当に裕二が好きだったのだ。

それをポッと出の私に取られてしまった。それは怒るよね。
でも……

「かをりちゃん、私はこんななのに憧れてくれたのね。ありがとう。これからも裕二君にふさわしい女になるからね」

しかしかをりの返事は無かった。

やはり裕二君のところにいるのかな?
そうだよね。私のところに来ても仕方ないし。

でもきっとかをりちゃんがいなかったら裕二君は死んでたかもしれないし、かをりちゃんは裕二君の守護霊とやらにでもなったのかな?
詳しくは分からないけど、守ってくれるんでしょ?守護っていうだけあって…

しばらく考えたがベッドに倒れこんだ。

「分からないわ~私の頭じゃ~」

でも裕二がいい方に行くようになる時には声がするからやっぱり裕二を守っているんじゃないかな。という結論になった。

しかし、そうするといつも3人?

「……それもどうだろう?」

裕二はちゃんと綾香に合わせてくれる人だから心配はないと思うが…

「だって裕二君、性欲凄いんだもの…」

いつだったか川口に奇跡だと言われた意味が分かったわけだが、ずっと今日みたいに止められたら裕二はどうなるんだろうか?

「不安だわ」

とため息をついた。

裕二の性欲が普通だとは思ってない綾香だった……
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