先生の天使
気を失った綾香を黒井は抱き上げ走って行った。

裕二は追いかける。


「てめぇ!!黒井!待てよ!!」

その声も聞こえないかのように黒井は走った。会社の裏側に車があり、そこに綾香を乗せて車を発進させる。

裕二はかろうじて追いついたが窓がロックされている。


「黒井!ふざけんな!開けろ!!」


裕二が窓を叩きながら怒鳴るが気にせず発進させる。

裕二は表玄関に戻って自分の車に乗り、黒井が去った方角に急発進して追いかけて行った。

川口は携帯を慌てて取り出した。

「もしもし、警察ですか!?」

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