先生の天使
川口はしっかり車のナンバーを見ていた。

警察にそれを伝えると警察は協力してくれることになった。

自分の携帯番号を教えて電話を切る。

「綾香……」

川口もどうしたらいいのか分からなかった。


裕二は黒井の車を探していた。

自分の車まで走った時間のロスがある。

「綾香…」

気を失った綾香の姿が思い浮かぶ。





「ん…」

綾香は目を覚ました。

見慣れない部屋。ここは…どこ?

「起きた?」

にっこりと黒井が視界に入ってくる。


「ひっ」

言葉にならない。

床を見るとバラの花びらが敷かれていた。

何これ…?

「やっぱり綾香ちゃんは薔薇が似合うね」

綾香が分かったのは黒井の手の内に落ちてしまったんだって事だ。


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