先生の天使
ふと窓に目を向けてぎょっとする。
「ほげ!?」

綾香の奇声に裕二が見ると窓に平沢かをりが張り付いて2人を睨んでいる。

「ひ…平沢…」
裕二もさすがにひきつる。

沈黙が続く。


するとかをりは店に入ってくて2人のテーブルの前に立つ。

綾香に向かって怒り始める。


「裕ちゃん先生に馴れ馴れしくしないで!」
言い放つ。


裕二が怒ろうとしたら綾香が言った。

「ごめんね。私も裕二君のこと大事だから…」


と言って裕二の顔を見てまたポッとする。

「や〜だ〜恥ずかしいこと言わせないでよ〜」

「あんたが勝手に言ってるんでしょーが!!」


「平沢!!」

裕二の一言でかをりは怯む。

「ねぇもう8時だよ〜帰らなくていいの?」
綾香の優しい言い方が気にさわるらしく「ほっといてよ!!」と言いつつ出ていく。


かをりが帰ったの確認してから裕二は綾香に謝る。

「ごめんな、平沢は悪い子じゃないんだけど…」

綾香はクスクス笑いながら
「好かれちゃったんだ」

裕二はタバコに火をつける。

「参ったなぁ…」

と頭をかく。
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