先生の天使
綾香は１人、部屋で泣いていた。

「どうしよう。。どうしたら信じてくれるんだろう？普通こういう時ってどうするの？」

しばらく考える。

「分らないよ…」

しくしくと泣いていると携帯が鳴る。
この着メロは裕二だ。

一瞬嬉しかったが別れの電話だったらどうしようと思っているうちに電話は切れた。

「別れたくない…」

そう言ってまた泣き始める。

するとまた携帯が鳴る。

川口の旦那さんだ。

「も…もしもし？」

「綾香ちゃん？」

「はい。」

「ちょっと待ってね。」

そう言ってがさがさと音がする。

そのあとに

「綾香？」

裕二の声だ。綾香は泣き出してしまう。

「わ…別れたくないよ…」

それだけで精一杯だった。

裕二は優しく言った。

「うん。別れないよ。ごめんな。誤解してたよ。黒井に騙されたんだ。ごめんな。信じてあげなくて」

その優しい声にホッとしたのか電話で号泣してしまった。
裕二はずっと落ち着くのを待っててくれた。
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