先生の天使
「いらっしゃいませ」

品の良いおじさまが迎える。

「塩野さん、お久しぶり」



ええ?もしかしてここ常連なの!?


「さすがおぼっちゃま…」

綾香は呆然とする。


「特別席をご用意しております」


「ありがとう」

案内されたのは他の客席とは離れた個室だった。


「ここなら緊張しないでしょ?」

にこにこと裕二は言った。



食事が次々と運ばれてくる。

こっそりメニューみたら「何とかのシンフォニー」とかなんだか分からないメニューがいっぱいだった。値段が書いてないのでいくらのを食べたのかわからない。


でもご飯は美味しくて綾香はすっかりご機嫌だった。
その様子をみて裕二はこっそりとプッと笑った。

最後にアイスが出てきた。

「わ~これ凄い美味しい~バニラかな?裕二君」

「うん、綾香バニラ好きそうだったから」

にこやかに言う裕二の言葉に自分のパターンが見透かされてるのかと思ってしまい、赤くなる。

「ご馳走様でした」

綾香は満足で食事をおえた。

裕二はカードを渡して会計を済ませた。

でも見てしまった。カードがゴールドカードだった。




裕二君って…お金持ちなんだな。
そうだよね。あんな大きなお家に住んでるんだもんね。


「出ようか」

「あ、うん」

店をあとにした。
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