先生の天使
「さてと」

車を運転しながら裕二は言った。

「家来る?両親はクリスマスの海外旅行中なんだ」





ドッキーン!!!



それってふふふふふふたりってことよね!?


裕二は家に向けて走る。


綾香はもはやパニックだ。
というより、真っ赤だ。

家に着いて車を降りる。
裕二は紳士でいつも車のドアを開けてくれる。

ちょっとお姫様気分でこの瞬間が好きだ。


玄関に入ると、いつも迎えてくれる裕二の母がいないのでなんだか寂しい。

「裕二君のお母さんがいないと寂しいね」

とポロリと言うと裕二は微笑んだ。

「綾香なら母とやっていけそうだな」



それってどういう意味?

とは聞けない綾香は成長してないんだろうか?



部屋に入って裕二がコーヒーを入れてくれる。

「ねぇ、裕二君のお父さんって何のお仕事してるの?」

「あれ?言わなかったっけ?外交官だよ」

外交官!!どうりでお金があるはずだわ。

< 54 / 170 >

この作品をシェア

pagetop