先生の天使
動物園を一周して出入り口まで来た。

「あれ?何か置いてあるよ?」

見ると動物のハンコだった。

「可愛い~」

と綾香はハンコで置いてあった紙に押してみる。

「見て見て裕二君、これ~」

裕二はそれを見ながら「記念に持って帰ったら?」と言って自分のも押した。

綾香は大事そうに鞄にしまった。


帰りの車で綾香はひたすら考えていた。

あれだけ馬鹿にしたんだから絶対一眼レフというカメラを買ってやる!と。

でも何か種類とか分からないし、値段の相場も分からない。

となると裕二に聞かないと分からないけど、それも何だか悔しい。


「どうした?」

突然裕二に話しかけられた。

「へ?何が?」

今考えてた内容はまだ秘密だ。

「いや、寝ないから」

「いっいつも寝ると思ったら大間違いよ!」

と脹れる。

「いつも寝てたじゃん」

とするどい意見を言われ綾香は考えてみた。




そうだ~いつも車に乗ると寝てしまったんだ~
仕方ないんすぅ~眠くなるんだもの~


「着いたよ」

「へっ?」

気づいたら裕二の家の車庫だった。

「写真落とそうぜ」

「うん」

2人は裕二の家の中に入っていった。
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