ピュバティ ブルー


「あいつは、朝美は特別です。他のどの女性とも違う感性をもっていた」



松井はカンバスを見つめて言った。



「それを聞いて安心したわ。葵さんには輝く未来が用意されているのですから」



川村が念をおすように言った。



「未来など用意するようなもんじゃない。・・・とにかくせっかくパリから呼び戻してもらったが、彼女は俺なんかが指導しなくても立派に立ち直りつつある。そうアイツに言っておいてくれ」





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