ピュバティ ブルー


「朝美さんはわたしの姉さんだったのね。でもあたしはアイツを父親だなんて思っていないわ。だけどあなたがあたしを抱くことで気が済むのなら好きにして。川村さんにもそう言ってたでしょ」



葵はイスから立ち上がると、松井に近づいた。



「葵、俺はお前に魅かれる自分が怖かったんだ。朝美への愛が消えてなくなりそうで」



松井は両手で顔をおさえた。



「あたしを愛してくれてるって言うの?」



葵の瞳に希望の灯がともった。
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