僕等の恋
「あのね、えっと…、
昼休みいつもの場所で。
待ってるから、来てね?」
美衣奈は少し間を開けて
「話があるんだ」
と、言った。
美衣奈は、いつになく
真剣だった。
「うん、わかった」
私はそれに頷くと
美衣奈と別れて、
教室に向かった。
ガララッ。 ピシャッ。
私が教室に戻ると
奏と聡史が寄ってきた。
「楓が出てった後に
美衣奈がすぐ行ったけど
なんかあったのか?」
聡史の心配そうな顔を見て
私は幸せだと思った。
だってこんなにも
良い友達に
恵まれてるんだもん。
「ん、なんでもないよっ!
ただ、昼休みに
いつもの場所だって
言われただけっ!」
本当は、まだ不安だった。
だけど心配かけたくなくて
平然さを装った。