聖なる光【完結】
「何か言いなよ」焦らしてくる美優。
「うるさいな!」私は一息おいて叫んだ。
「頑張れーせーや〜!」聖矢は再び振り向きこう言った。
「暗くならないうちに早く帰れよー」しんどいはずなのに一生懸命声を出してくれた聖矢。
最後に手を振って角を曲がっていった。
「なーんだ。結局叫んでるじゃん」美優が隣で笑っている。
「だって美優が言ったから…」
「素直じゃないな、光は」加代に頭をポンポンとされて言われた。
「素直じゃなくてすみません」
「ほうほう…よろしい」美優が偉そうに話す。
「うっざ」そのやり取りをしながら私達は歩いていた。
楽しくて楽しくて、神様。もうこれ以上は願いません。この何気ない幸せが続きますように。