聖なる光【完結】
カシャカシャとまだフラッシュの音は聞こえる。
「せ、聖矢っ!!カメラとられてる」隙間から胸板を押す私だがびくともしない。
「いいよ。今は嬉しくてその嬉しさ光に分けたいんだ。」聖矢の声を聞いて私も更に幸せな気分になった。
「バカ!!私も嬉しすぎて分けられたら持ちきれないかも」そう言って私も抱き締める。
「じゃあ貯金だな」冗談を言う彼に笑みをこぼしてしまう。
彼は私に宝物をくれた。
笑顔という宝物を。
手放したくない、その想いが一層大きくなった。
少し私に抱きついているとゆっくり私の体を離した。
「ありがとう、光」私はすぐに首を横に振った。
「私のほうこそたくさんありがとう」
2人でそんなやり取りをしているとカメラを持った記者がみな寄ってくる。