聖なる光【完結】
「俺は何でも聞く。光の話やったら何でも聞く。だからそんな悲しい顔すんな」
力強く、そして眼差しは優しい。知くんの優しさに胸がドキドキする。
「しんどかったらしんどいって言えばいい。無理して我慢する必要なんかどこにもないんやで。俺かてしんどいときは泣く。だから光も泣いていいねん」
知くん……私ね、私。すごく辛いの。
「………っ」私は声にならないような声で泣いた。この2ヶ月の苦しい思いを吐くように。
知くんは何も言わず肩を抱きしめてくれた。
「知くん…」
私は知くんに全部話した。大好きな親友を失い、大切な人の気持ちまで失いそうになったこと、支えあったこと。
そして彼がアメリカに行ってしまうこと。