聖なる光【完結】
「好きになったんだ?」小さな声で話しかける美優。
「うーん……」
「なんだその微妙な返事」
「だって…」知くんの方をじっと見てみる。
「私、ずるいよね。」
「どうして?」
「聖矢のことで思いきり頼っていっぱい泣いて……聖矢居なくなったら今度は側に居てくれる知くんが気になる」
そう、私はずるいんだ。
側に居るから気になってる。
「そんなことないよ」優しく話す美優。
「だって……完全に私、聖矢のこと忘れてない」
「それでもいいんだよ。いつか聖矢くんよりももっと好きになれる日が来るかもしんないじゃん。別に、光は自分を責める必要なんかないよ。自分の気持ちしっかり分かってるのなら充分だよ」
「美優……」美優はニコっと笑う。
「私はずっと光の味方だよ」美優の優しさに胸が熱くなった。