聖なる光【完結】
屋上に長い間いたせいかもう辺りは暗くなっていた。
目が痛い…泣きすぎたからだ。目を擦りながら私は屋上を出た。
体育館からはバスケ部の声が聞こえる。顔を出そうと思ったが目が腫れていると思い通りすぎた。
色々思い返せてよかった。そう思いながら私は学校を出た。
「光っ」私の名を呼ぶ声が聞こえて振り向く。
「知くん!」声の主は知くんだった。知くんは私のところに近付いてくる。
「どうしたの?!手、冷たいよ」私は知くんの手を握る。
「今日は思い出に浸るって言ってたやろ?絶対泣いてるやろなと思って」
そう言って私の頭にもう片方の手を乗せてくる。
「知くん…」
私の全部を受け止めてくれる知くん。まだ聖矢のことは忘れられていないけどどんどん知くんを好きになってる。