聖なる光【完結】
「今、聖矢大事な時なの。分かる?全国大会の予選があるの。あんたがあんな風に見てたら聖矢、集中できないんだから!!邪魔しないで!!」
「私、邪魔なんかしてません。ただ聖矢の走りが「それが邪魔なのよ」
この子、きっと聖矢のことが好きなんだ。
「もう聖矢の前に現れないで」
「どうして?」
「えっ…」予想外の答えだったのだろう。
「私、聖矢の走りが見たいだけ。だれも聖矢の全国大会の夢を潰すなんていってない。ただ見たいの…」
「なんでよ…。私の方がずっと聖矢といるのに!!何であんたに聖矢は優しくするの」
女の子は運動場へ走っていった。
胸が苦しい。
朝、聖矢が朝練をしているのを見た。やっぱりかっこいいな。
昨日のことなんてなかったようにふっとんでいってしまった。
きっと昨日のことを話したら美優は心配するだろうから話さないことにした。