聖なる光【完結】

放課後、体育館に向かおうとしたら前から聖矢の姿が見えた。
「聖矢っ」

私は勇気を出して名前を呼んだ。だけど、聖矢は私の声を無視して通りすぎてってしまった。

「聖矢…」

何で?私、何かした?
聖矢、分からないよ。
昨日は笑顔見せてくれたのに。

私は辛くなって走って体育館に行った。その日はとにかくバスケに熱中した。聖矢のことなんかなかったように。

それから私と聖矢は何もなかったようにすれ違っても話さなくなったし目も合わさなかった。

最初はすごく辛かった。

でも、思ったんだ。1ヶ月前の私は恋なんかしてなかったんだ。

ただ、友達がいて毎日バカみたいに話して、バスケをして。その生活に戻っただけなんだ。私は、あの二日間の出来事を封印した。

美優も何かを感じとったのか何も聞いてこなかった。

あの女の子とも会うこともなく過ごしている。もしかしたら聖矢はあの子と付き合ったのだろうか。

「忘れよ忘れよっ」私は自分に渇をいれた。

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