聖なる光【完結】
「ごめんな、光。苦しめたよな…傷つけたよな…ごめんな。俺、怖かったんだ。逃げてたんだ。お前から」聖矢の腕の中で小さく相づちを打つ。
「でも、耀太からの手紙見てコーチに必死に日本に一度戻らせてほしいって頭下げてた。俺はプロになるのにな…」聖矢はクスッと笑う。
「光には負けるんだよ。彼氏いても奪いたいって思った。また傷つけるの分かってたのにそれでも伝えたかった。俺はお前が必要なんだよ。光じゃないとダメなんだ。」聖矢は腕の力を緩めて私から離れて私の肩に手を置いた。
「泣いてる」笑いながら知くんがさっきやったように私の涙を拭う。
「好きだよ」聖矢のストレートな告白にニッコリ笑う。
「私も好きだよ」聖矢もニッコリ笑いキスをする。
「ヒューヒュー」みんなが私たちをみてからかっている。
聖矢は私の口から唇を離すと今度はおでこにキスを落とした。
<アメリカ行きのお客様、まもなく乗車お願いいたします>放送が流れる。
「行かなきゃ…」聖矢が床に置いてあるカバンを手に持つ。