聖なる光【完結】

静かな夜の海辺を歩く私と聖矢。もう藍川光じゃない、今は中谷光になった。

試合が終わり急いで近くの市役所に行って婚姻届けを出してきて今に至る。

手をしっかり繋いで、聖矢が少しだけ前を歩く。

「なあ、光」
「何?」
「本当にありがとうな」聖矢は立ち止まって真剣な眼差しで話してくる。

「何よ、急に改まって」私はクスクス笑ってしまった。

「今のこの新鮮な気持ちであるからこそちゃんと伝える意味があるんだよ。本当に光には感謝してるよ」

「私も感謝してるよ。聖矢がいて本当に幸せだから」私は聖矢の肩にもたれ掛かった。


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