聖なる光【完結】

「拓真、志望校決めてる?」私はシュートを決めながら拓真に尋ねた。
「うん、絶対に咲良が丘」
桜ヶ丘は公立高校だけど、スポーツに力が入っている。それに学力も高い。

「言うと思った」
「光は?」
「私も咲良が丘」前々から行きたいと思っていた。
咲良が丘は公立だからどんなにバスケが上手でも学力が必要だ。

「だから、私この夏はあんまりここ来れない」
「そっか…」
「うん。前言ったじゃん?美優の彼氏がどうしても美優と同じ高校行きたいから勉強教えないといけないって」

「あー。言ってたな。で、美優ちゃんたちはどこ受けるんだ?」
「桜ヶ丘」
「へえー。って、成績やばいとか言ってなかった!?」
そう、美優は少し足りないくらいだけど耀太の方は全くと言っていいほど桜ヶ丘の学力には届いてなかった。

「だから私が勉強見ることになったから」
「そっか。でも、たまには来いよ」

拓真は私の前にきて、頭を撫でてきた。
「うん。来る」
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