聖なる光【完結】

その後、私たちは屋上に来ていた。

『光、絶対全国行こうな!!』

「拓真…」まばたきすると聖矢だった。
「ん?」私は横に首を振った。
「拓真が全国行こうって」
「そっか」
「あっ、聖矢ごめんね」
「いいよ。俺、何でも聞くから」聖矢は私を引き寄せて腕の中にすっぽり入った。

「光、」
「どうしたの?」
「千夏のこと気になるよな?」

゙聖矢の前には現れないで!!゙すごい剣幕でいうあの子を思い出した。

「ちょっと」
「あのな、あの日、光と一緒に帰った日、実は千夏もいたんだ。俺、光がこけてすぐに行こうとしたんだ。そのとき千夏こう言ったんだ」

『どうして?何で、助けるの?どうしてあの子なの』

「俺、千夏に対してすっげえ鈍感でまったく気づかなかった。俺は無視して光んとこ行った」私は聖矢の話に入り込んでいた。

「その次の日、千夏に言われた。」

『私、聖矢が好きなの。ずっとずっと好きだった。聖矢があの子を好きになる前からずっとだよ?側にいてよっ!!じゃないと私死ぬよ?』

私は鳥肌がたった。あの子、千夏ちゃんは聖矢のことほんとに好きなんだ。

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