聖なる光【完結】
「俺、どうしたらいいか分からなくて…でも、千夏は本気の顔してた。それにこうも言われた」

『あの子はね、大上っていう男の子とよく一緒にいるよ。それでも聖矢はあの子なの?』

「俺、千夏にそれ言われてすげえ腹立った。そんなこと言われなくてもずっと知ってた。光が大上と仲がいいの」
「えっ?聖矢私のこといつから知ってるの?」
聖矢は微笑して「それは言えない。俺の秘密」と、言った。
私は不満だったけど聖矢の話に再び耳を傾けた。

「俺、諦めようって思った。千夏の側にいようと思った。だから光のこと無視したんだ」あの無視されたときのことを思い出す。

「そうだったんだ…私、思った。千夏ちゃんは本当に聖矢が好きなんだって」

聖矢は空を見つめていた。千夏ちゃんのことを考えているのだろうか。
聖矢は優しい人だからすごく悩んだんだろうな。
< 46 / 308 >

この作品をシェア

pagetop