聖なる光【完結】
順番が私に回ってきた。ゆっくりと焼香をする。
目をつぶり拓真を思う。
『お前って光って名前似合ってるよな』
『何よ急に〜褒めても何も出てこないよ』
『ちげぇーよ。光はほんとに太陽みたいに光ってる。俺、光いたら自分も光ってるなって思う。お前は周りを光らせる神様だ』
『恥ずかしいしっ』
「うっ」
ダメだ…。拓真の前では泣かないって決めたのに。
涙が止まらない…。
「拓真っ…拓真、ごめんなさい。拓真っ拓真」私はその場に座り込んでしまった。
『光、絶対全国行こうな』
「嫌ーーーっ!!!」もちろん聖矢は私に何か言っている。だけどわからない。
拓真が私に言った言葉がずっと聞こえる。
『光、大丈夫だ』拓真がギュッっと抱き締めてくれた。
「拓真…」