聖なる光【完結】

振り向くと拓真のお母さんだった。
「光ちゃん」
「拓真のお母さん…」拓真のお母さんはギュッっと抱き締めてくれた。

「泣かないで。光ちゃん?光ちゃんが泣いてたら拓真も悲しいでしょ?」私は頷いた。
「光ちゃん?自分を責めないで。誰もあなたを憎まない。憎んでないわ」私は拓真のお母さんの話を聞いた。

「拓真はね、光ちゃんが大好きなの。今もきっと拓真は天国で光ちゃんを見守っているわ。もしかしたら嫉妬しているかもしれない」そう言って聖矢に微笑んだ。

「だけどね、光ちゃん?あの拓真よ?あなたの幸せを願わないはずがない。きっと、こんなに優しい聖矢くんと一緒にいる光ちゃんをみて拓真は微笑んでるわ。聖矢くんね、私のところに来たのよ?」
「えっ!?」私は思わず聖矢を見た。

「聖矢くんわざわざあの子の最後の言葉を言いに来てくれたの。あと、光ちゃんが好きだってね。私、嬉しかったわ。こんなにも優しい人が光ちゃんのことが好きだから」私は涙が止まらなかった。

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