聖なる光【完結】

「あっ、もうこんな時間だ」
そう言いながら悟史くんは時計を見る。

「彼氏、待たせてるんだよね?」
「うん。」
「優しい人だな」
「うん、ずっと側にいてくれたの」
「そっか…いいな」

「悟史くんは彼女居ないの?」何気なく聞いてみた。
「ん…実は、さっき上で光ちゃんが話した由依だよ」

苦笑いの悟史くん。
私はそれほど驚かなかった。
由依さんの手には指輪がはめられていたし、なんとなくそんな気がしてた。

「驚かないの?」
「うん。なんとなくそんな気がしてたから」
「由依が拓真のことで落ち込んでてさ、由依から話を聞くようになっていつの間にか好きになってた。拓真、すっげえ応援してくれた」
「そっか」

私は嬉しかった。
悟史くんは1人じゃないから。

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