聖なる光【完結】
私たちは夜の空を見た。
この空のどこかで拓真は私たちを見ているのだろうか。
拓真、こっちは大丈夫です。
私はそう心で呟きながら拓真を思った。
「じゃあ、光ちゃん、また話そうね」
「うん、悟史くんに会えてよかった。あっ、悟史くん」
「ん?」
「これ…」
私が差し出したのは拓真の写真。
一番私が気に入った無邪気な拓真のピン写。
「俺に?」
「うん。この拓真すごくいいから」
「いいの?」
「私はまだあるから」
どうしてもあの写真を悟史くんに持っててほしかった。
「大事にするよ。ありがとう」
そう言って由依さんの元へか中に入っていった。