聖なる光【完結】
「ついたよ」私の姉が私と目を瞑っている聖矢に声をかけた。
「聖矢、学校着いたよ」私は、聖矢の肩を揺らした。
「ん、あ…」
聖矢は眠たそうな目をこすって「おはよう」そう言った。
「あっ、すみません。乗せてもらってるのに寝てしまって…」聖矢はお姉ちゃんに声をかけた。
「いいよ、聖矢くん毎日頑張って疲れてるんだから。今日も頑張ってね」聖矢と私は返事をして車を降りた。
あれから学校が始まり、私の姉が金曜日、大学が休みなので送り迎えしてくれている。
月曜日から木曜日までは聖矢のお母さんが送り迎えしている。
私のお姉ちゃんは聖矢の怪我の話を聞いてすぐに協力してくれた。
『あんたを支えてくれた人だから。お姉ちゃんも協力するよ。その代わり、光しっかり聖矢を支えるんだよ』ありがとう、お姉ちゃん。
私は聖矢の大きいバッグをかついだ。
「今日もいい天気だね」私は聖矢に話しかける。
「ああ」聖矢の笑顔は太陽のようで。私も自然と笑みがこぼれた。
「おっ!朝から夫婦で登校か?」
後ろから聞こえる声に振り向いた。耀太と美優だった。
「あんたちも一緒に登校してるじゃない」膨れっ面で言う。
「そうだよ。バカだね〜耀太は」美優は耀太を思いっきりバカにしている。
「うっせえな!俺はサッカー馬鹿だよー」
これだけでいい。あなたが傍で笑ってくれるなら。私は世界一の幸せ者だね。