君の隣
「おい。大丈夫か?随分と具合悪そうだけど?」
そういうと
カイ君…じゃなくて
祐李君は
私の腕を引っ張って理科室から出た。
手を掴んだまま放す様子がないから私は思いっ切り手を振った。
「放してッ!」
「いや駄目だ。あんたの顔色の悪さ尋常じゃない。保健室に連れていく。」
それでも
大人しくする様子がない私を見兼ねたのか、
いきなり歩くのを止めると、私を担ぎ上げた。
「なッ!?やだッ放してよ!」
「逃げようとするあんたが悪い。大人しくしてな。」
それだけ言って
私がジタバタしているのも構わず、また歩き始めた。