神は彼を奪う~君と生きた道~

2.明かされる真実

今日はサッカーの試合。
朝飛くんも出る試合。 私は応援しに来た。

ブーーーーーーーーーーーー・・・・・
もうすぐで試合が始まるという合図の音。
その数分後、試合が始まった。
朝飛くんは1年生なのに、スタメンで出ていた。
「かっこいいなぁ・・・・」
感動している私。
でも、私は衝撃の現場を目にすることに。

・・・倒れた。
・・・朝飛くんが倒れてる。
試合中に倒れた朝飛くん。
「朝飛くん!!!!」
思わず叫んでしまった。
審判やらチームの人やら、たくさんの人が集まってくる。
「大丈夫か!? 朝飛っ!」
「おい! 起きろよっ・・・」
「早く救急車を!!」
何・・・何が起きたの? 朝飛くんは無事なの・・・?

朝飛が運ばれた病院へ走る私。
受付の人から病室を聞いて朝飛の元へ。
「朝飛くん!」
叫びながら病室のドアを開ける。
「よう、玲」
そこには元気そうな朝飛くんの姿。
「何で・・・?」
「え?」
「どうしたの? 朝飛くんに何が起こったの? ねぇ・・・すごくすごく心配したんだよ!? お願い・・・本当のこと言って・・・」
「・・・」
朝飛くんは無言。
もう、私にはさっぱりわからなかった。
しばらくすると、朝飛くんが口を開いた。

「俺・・・病気持ってるんだ」

・・・病気?
「病気って・・・何・・・・」
「ガン」
嘘・・・でしょ?
何でこんなに元気なのに・・・ガン?
嫌だ・・・認めたくない!!
「嘘だよね・・・?」
「本当」
嫌だ・・・嫌だよ・・・・。
「何で今まで言ってくれなかったの?」
「お前を守るのに必死だったからっ・・・」
・・・自分の身体よりも・・・私?
そんなに私のことを大切に思ってくれていたの?


< 11 / 32 >

この作品をシェア

pagetop