神は彼を奪う~君と生きた道~
「俺さ、もうすぐで死ぬかもしんないけど・・・玲を悲しませちゃうかもしんないけど、俺が愛してるのは玲だけだかんな? 生まれ変わって、またここで会う。 俺はそう信じてるよ。 だから死ぬことなんて怖くないんだ」
私も・・・愛しているのは朝飛だけだよ・・・。
「・・・一緒に生きようよ。 可能性が少なくても、私は奇跡を信じてみたい。 奇跡を起こしてみたい!!」
「あぁ。 じゃあ、約束な。  絶対2人で奇跡起こしてみせような?」
「うん・・・!!」

そう・・・私たちはここで小さな約束をしたんだ。
奇跡なんてそうそう起こせるようなもんじゃない。 ・・・だけど、朝飛となら起こせるような気がしたんだ・・・。



ここは、私たちの思い出の場所。
初めて朝飛のことを呼び捨てで呼んで、
初めて2人で微笑み合って、
初めて小さな約束をかわして・・・

朝飛・・・これからも、ここで「初めて」を築いていけるのかなぁ?
私たちの未来は・・・明るいのかなぁ?
明るいって・・・信じても、いいんだよね?
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