神は彼を奪う~君と生きた道~
クリスマスイヴ・・・そして
私と朝飛の誕生日まで、あと7日。 
「あと一週間でイヴ&誕生日だな~」
朝飛が言う。
「うん♪ プレゼントは何がいい?」
「いらねぇよー。 ただでさえ苦労かけてんのに」
「いいのいいのっ! 何でもいいよ?」
「じゃあ・・・・」
「ん?」
「玲とずっと一緒にいたい」
「え・・・」
私もだよ。 朝飛・・・。
「そんなのプレゼントじゃないじゃーんっ! ずっと一緒なのは当たり前でしょっ★」
私は朝飛を気遣い、明るく振舞った。
「だな・・・」
朝飛は何か悲しそうな顔をしていた。
もしかして・・・自分が病気だから?
だから私が離れていくのを恐れてるの?
「私・・・ずっとそばに居るからね? 居なくなったりしないから・・・安心して? 朝飛を悲しませるようなことはしないから」
「・・・さんきゅっ」
必死に涙を堪えようとする朝飛。
「はっ・・・俺、かっこ悪ぃ・・・」
朝飛の瞳から、綺麗に光る雫が流れ落ちる。
「やめてよ・・・もらい泣き・・・しちゃうじゃん」
私の目にも涙が。
「お前まで泣くな。 かっこ悪いのは俺だけで十分だし」
「・・・笑おう?」
「おう」

私たちは、また2人で微笑み合った。


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