会長サマのお隣。
「…だから、いらねぇこと心配すんな。」
――それは本当に一瞬でした。
しゃがみ込むように俯いていた私の頭に、
ポン、って。
優しいものが乗っかり。
ふと見上げた会長は、私から背を向けていて。
少し見える横顔は、赤く照れてるように見える。
――今、会長が私の頭を撫でた…?
『……っ!?』
予想外の出来事に、無意識のまま、自分の手でも頭を触れる私。
会長によって乱された跳ねた髪が、れっきとした証拠です。